産学官連携成果

産学官連携成果

 産学官連携・知的財産活動に係る成果事例について、以下の分類ごとに選定し紹介しています。
  分類A: 特許のロイヤリティ・ 特許の商品化・寄付講座・ベンチャー設立
  分類B: 地域活性化、町おこし・地域資源活用・産業拠点形成
  分類C: 大型外部資金
  分類D: 人材育成 

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事例紹介

成功事例分類
分類A:特許のロイヤリティ等
タイトル
デジタルデータの情報埋め込み装置及び埋め込み情報検出装置
サブタイトル

氏名
先名健一
学校名
函館工業高等専門学校
所属学科等
情報工学科
職名
教授
プロフィール写真
共同研究者
本文
1.研究背景と技術内容
 当研究室では数年前から離散コサイン変換を用いて効率よく画像に情報を埋め込む研究をしていました。この分野には多くの先行研究があるため独創的で有用なアイデアを絞り出すのに苦労していましたが、あるときふっと、誤り訂正符号のもつ誤り訂正機能を用いれば面白いことができることに気が付きました。通常、誤り訂正符号は信号などに混入する雑音を取り除くのに使用されますが、そこを敢えて符号化された信号に情報を雑音として埋め込むというものです。その埋め込まれた情報は復号することによって抽出すことができ信号には残さないことも可能です。科学技術振興機構(JST)の特許化支援担当者からは「コロンブスの卵」的な面があるアイデアと評価を頂いています。

企業への移転で困難だったこと
 特許出願の後、CEATEC JAPANや北海道地区高専テクノ・イノベーションフォーラムに出展したり、或いは函館地区の複数の企業に特許技術の説明をしたりしました。その結果、関心は高かったのですが、技術の具体的な供与の話までは発展しませんでした。出願した特許技術は基本特許に属するもので、したがってそれをすぐに活用ができないところに原因があったかと思います。

技術移転に至たるきっかけ
 出願特許とQRコードの相性がいいことは認識していまして、そこでQRコードと関係する企業をインターネットで検索しました。その結果、東京のA・Tコミュニケーションズ(株)という「ロゴQ(デザイン入QRコード)」を販売していてしかも多数の特許を保有し、コンプライアンスもしっかりしているベンチャー企業が目に留まり連絡したところ、大変興味を持ってくれまして譲渡の運びとなりました。現在、その会社では特許技術を用いてセキュアなロゴQを開発しています。

譲渡理由
 特許出願したのが定年退職する1年半前ということで特許審査までの時間的な猶予がありませんでしたので、特許出願した権利を企業に有償譲渡する形態で技術移転することにしました。出願から始めて譲渡まで辿り着けたのも函館高専並びに高専機構の知財関係者やJSTの特許調査員、北大の産学連携アドバイザーの御陰でもあります。



 
情報の埋め込み 埋め込み情報の抽出と複合
添付
特許出願番号
特願2011-196948
意匠登録番号

電話
0138-59-6441
E-Mail
sakina*hakodate-ct.ac.jp
ホームページ
http://www2.hakodate-ct.ac.jp/
掲載年度
2012年度