産学官連携成果

産学官連携成果

 産学官連携・知的財産活動に係る成果事例について、以下の分類ごとに選定し紹介しています。
  分類A: 特許のロイヤリティ・ 特許の商品化・寄付講座・ベンチャー設立
  分類B: 地域活性化、町おこし・地域資源活用・産業拠点形成
  分類C: 大型外部資金
  分類D: 人材育成 

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事例紹介

成功事例分類
分類A:特許のロイヤリティ等
タイトル
画像処理技術とロボット技術を活用した医療用安全安心システム
サブタイトル

氏名
久池井 茂
学校名
北九州工業高等専門学校
所属学科等
制御情報工学科
職名
准教授
プロフィール写真
共同研究者
本文
1.技術内容
 北九州工業高等専門学校では,株式会社セントラルユニと共同で,注射薬の自動仕分けロボットシステムや返品薬仕分け装置を開発し,注射薬自動払出装置(AAD?VIRD)を国内大規模病院に販売しました。本装置は,ロボットによる自動仕分けとカメラ認識による完全な自動処理システムを特徴とし,医療従事者の負担軽減と注射薬のトレーサビリティを実現しています。

2.技術的優位性
 システムを実現するコア技術として,独自の画像処理技術RIM(Rotational Invariant Matching)を特許登録しています。重心点からの等距離エッジ強度を利用して照合する技術のため,処理時間を短縮できる特徴があります。特許の利用件数に応じた実施料収入を対価としています。

3.事業化戦略
 文部科学省 地域イノベーションクラスタープログラム(グローバル型【第Ⅱ期】)の助成のもとで行われました。研究開発成果を基に,その地域の内外から企業などが参画して事業化を推進することが求められました。産学官連携プロジェクトだったので,新しい製品を先駆けて実用化するために,ニーズとシーズをマッチングさせ目標の成果を達成することを優先してきました。

4.波及効果
 薬剤師の手間が省けるほか,ヒューマンエラーを皆無にできるため,作業の煩わしさから解放されクリエイティブな業務に当てられるようになったと評価を受けています。薬剤師が仕分けにかける時間を服用指導に当てることで,よりレベルの高い医療が実現できるようになっています。

5.今後の展望
 平成24年度までに6機を販売し,これまでの販売実績は約5億3000万円に達しました。今後も,医療現場の作業ミスや危険作業の撲滅等への貢献が期待されています。国際社会の中で,高専(KOSEN)のポテンシャルを高める研究開発,人材育成を目指します。




注射薬自動払出装置AAD-VIRD
 
画像処理による注射薬のピッキング
添付
特許出願番号
特許第4683395号,特許第5105379号,特許第5105380号,特許第5105381号,特許第5197729号
意匠登録番号

電話
093-964-7259
E-Mail
kuchii*kct.ac.jp
ホームページ
http://www.kct.ac.jp
掲載年度
2012年度