注目研究
注目研究
国立高専の注目研究を、ライフサイエンス、環境・エネルギー、製造技術、材料・装置デバイス、機械、建築・土木、情報・通信、計測・分析、自然・科学、人文・社会の10の分野に分けて紹介します。
研究ネットワークについて:日本全国に設置された51の国立高専に所属する研究者がネットワークを形成して、さまざまな分野で新産業につながる研究開発を行っています。全国各地で研究している研究者が連携することで、難解な技術問題に対して複合融合的なアプローチを行い、答えを見いだします。
GEAR5.0(研究成果の社会実装を通じた技術者教育の高度化)について:こちらをご覧ください。
高専発!「Society 5.0型未来技術人財」育成事業(GEAR 5.0/COMPASS 5.0):こちらをご覧ください。
事例紹介
研究分野
ライフサイエンス
分類
タイトル
ヒト細胞を用いた有用物質生産、探索技術の開発
氏名
川原 浩治
学校名
北九州工業高等専門学校
所属学科等
物質化学工学科
職名
教授
プロフィール写真
概要
人体を構成する細胞は、1個1個がヒトの分身です。そこで、抗体医薬のような次世代のタンパク質医薬をヒト細胞で生産すれば、副作用の少ない医薬品を提供できます。また、化粧品や食品成分などが体にどのような影響を与えるかを知るにも、ヒト細胞を用いることで、より鋭敏な検査が可能です。
本文
<GMPレベルのタンパク質医薬をヒト細胞で生産!>
最新のタンパク質医薬は、医薬の設計図となる遺伝子を様々な微生物や動物の細胞に導入して生産しています。しかしながら、そのタンパク質に生産生物由来の構造が含まれ、結果として人体に副作用がありました。これらの問題は、生産細胞をヒト細胞にすれば解決します。私たちはタンパク質生産用のヒト細胞SC−01MFPを開発し、さらに、医薬生産の世界基準に沿った培養施設や規格(優良製造規範;GMP)での最先端の医薬生産技術を開発しています。
<花粉症を抑える機能性因子をヒト細胞で探索!>
日々の食生活に機能性食品を取り入れる機会が多くなっています。そこで、私たちは花粉症(アレルギー)の症状を抑制することを目的として、有用成分を食品中から探索しました。この探索のために、体内でアレルギーを引き起こす白血球を生体外に取り出し、試験管内で擬似アレルギー状態を作り出す培養技術を開発しました。その結果、新規の抗アレルギー因子をイチゴに見出しています。
イチゴでアレルギーを抑制
<今後の展開>
ヒト細胞で医薬を生産する技術は、製薬会社のラインに技術移転できるレベルの研究をすすめ、ジェネリック医薬の生産等に参入を望んでいます。また、見出した抗アレルギー因子を含有する機能性食品を開発するとともに、全国各地の種々の食品素材を探索して、自分の体質に合った抗アレルギー食品を提供できるように製品化を進めたいと考えています。
最新のタンパク質医薬は、医薬の設計図となる遺伝子を様々な微生物や動物の細胞に導入して生産しています。しかしながら、そのタンパク質に生産生物由来の構造が含まれ、結果として人体に副作用がありました。これらの問題は、生産細胞をヒト細胞にすれば解決します。私たちはタンパク質生産用のヒト細胞SC−01MFPを開発し、さらに、医薬生産の世界基準に沿った培養施設や規格(優良製造規範;GMP)での最先端の医薬生産技術を開発しています。
タンパク質生産細胞 | 医薬生産ヒト細胞と学内生産施設 |
<花粉症を抑える機能性因子をヒト細胞で探索!>
日々の食生活に機能性食品を取り入れる機会が多くなっています。そこで、私たちは花粉症(アレルギー)の症状を抑制することを目的として、有用成分を食品中から探索しました。この探索のために、体内でアレルギーを引き起こす白血球を生体外に取り出し、試験管内で擬似アレルギー状態を作り出す培養技術を開発しました。その結果、新規の抗アレルギー因子をイチゴに見出しています。
イチゴでアレルギーを抑制
<今後の展開>
ヒト細胞で医薬を生産する技術は、製薬会社のラインに技術移転できるレベルの研究をすすめ、ジェネリック医薬の生産等に参入を望んでいます。また、見出した抗アレルギー因子を含有する機能性食品を開発するとともに、全国各地の種々の食品素材を探索して、自分の体質に合った抗アレルギー食品を提供できるように製品化を進めたいと考えています。
その他特記事項
電話
093-964-7249
E-Mail
hk128*kct.ac.jp
ホームページ
http://www.kct.ac.jp/seeds/busshitsukagaku/kawahara.html
掲載年度
2013年度