注目研究
注目研究
国立高専の注目研究を、ライフサイエンス、環境・エネルギー、製造技術、材料・装置デバイス、機械、建築・土木、情報・通信、計測・分析の8つの分野に分けて紹介します。
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事例紹介
研究分野
計測・分析
タイトル
牛の発情を検知するためのシステム
氏名
近藤 司
学校名
函館工業高等専門学校
所属学科等
生産システム工学科
職名
教授
プロフィール写真
概要
本研究は、牛の繋ぎ飼い牛舎で飼養される牛の発情を高精度で検出する装置に関するものであり、発情の可能性の高い牛の絞り込み、発情兆候の特徴である①「咆哮(独特な声でよく鳴く)」、および②「活発な動量」を検出し、どちらか一方の兆候を検出すると飼育者へその旨を自動連絡する複合発情検出装置の開発である。
本文
<従来法の課題>
(1)牛はストレスに過敏であり、装着型のセンサ器具では異物と感じストレスとなり、与えられたストレスは搾乳量の減少につながる。又、異物を排除しようとする様々な動きをしてしまい、センサ器具を損傷する可能性が高まる。(2)万歩計型のセンサでは、足踏み回数のみで判定する装置のため、判定精度にばらつきがでるなどの弱点がある。(3)体温検出型の場合、牛床マット下面側に配備した温度センサが検知する温度は①外気温②牛が横臥した時の体温③牛が起立した時の牛床マット温度である。しかし①②③の各温度間に大きな温度差がなく、温度変化の応答性も遅いなど問題点も多い。
<本研究の特徴>
発情検出の全体図を図1に示す。全ての牛を発情検出範囲に置くことは経済的ではないので、発情日の近い牛を限定する(絞り込む)ために、「酪農検定検査協会」に加盟している飼育者の保有牛の月毎のデータベースから発情周期に関するものを用いて、(1)発情カレンダーを作成し、発情候補の牛を特定する。(2)その牛を発情検出範囲につれてきて、鳴き声をマイクで採取し、その周波数の分析を行い、発情時の鳴き声の特徴量(図2-1、2-2)①を検出する。(3)それと同時に、牛床マット下面側に設置された圧電センサ信号および牛蒡上部に設置された赤外線センサにより距離を検出し、牛の起立状態および行動パターン②を検出する。①②のいずれかが発情の兆候を示していれば飼育者に電子メールでその旨を知らせる。

図1 発情検出装置の全体図
(1)牛はストレスに過敏であり、装着型のセンサ器具では異物と感じストレスとなり、与えられたストレスは搾乳量の減少につながる。又、異物を排除しようとする様々な動きをしてしまい、センサ器具を損傷する可能性が高まる。(2)万歩計型のセンサでは、足踏み回数のみで判定する装置のため、判定精度にばらつきがでるなどの弱点がある。(3)体温検出型の場合、牛床マット下面側に配備した温度センサが検知する温度は①外気温②牛が横臥した時の体温③牛が起立した時の牛床マット温度である。しかし①②③の各温度間に大きな温度差がなく、温度変化の応答性も遅いなど問題点も多い。
<本研究の特徴>
発情検出の全体図を図1に示す。全ての牛を発情検出範囲に置くことは経済的ではないので、発情日の近い牛を限定する(絞り込む)ために、「酪農検定検査協会」に加盟している飼育者の保有牛の月毎のデータベースから発情周期に関するものを用いて、(1)発情カレンダーを作成し、発情候補の牛を特定する。(2)その牛を発情検出範囲につれてきて、鳴き声をマイクで採取し、その周波数の分析を行い、発情時の鳴き声の特徴量(図2-1、2-2)①を検出する。(3)それと同時に、牛床マット下面側に設置された圧電センサ信号および牛蒡上部に設置された赤外線センサにより距離を検出し、牛の起立状態および行動パターン②を検出する。①②のいずれかが発情の兆候を示していれば飼育者に電子メールでその旨を知らせる。
図1 発情検出装置の全体図
<今後の展開>
その他特記事項
電話
0138-59-6402
E-Mail
ホームページ
kondo*hakodate-ct.ac.jp
掲載年度
2015年度