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SOFC材料研究についての学会発表で4度目の奨励賞を受賞

2021年3月1日 13時23分

水素社会実現を担う固体酸化物形燃料電池(SOFC)の社会実装研究についての学会発表で4度目の奨励賞を受賞
 鶴岡工業高等専門学校 創造工学科 化学・生物コースの伊藤滋啓准教授(発表者)、佐藤貴哉教授らは、これまでの研究成果をもとに新規合成した混合伝導体酸化物BIMZOを固体酸化物形燃料電池(SOFC)のアノード助触媒として使用することで、アノード層内に反応活性サイトを形成し性能を向上させたほか、性能向上に起因したアノード反応活性サイトの在り方をコンピュータシミュレーションにより明らかにした。今後の燃料電池の材料設計の指針となる大きな成果である。
 伊藤准教授は、これらの内容を昨年12月にオンラインで開催された第30回日本MRS年次大会で発表し、奨励賞を受賞した。本賞は、日本MRSが年次大会において優秀な発表をした40歳未満の若手研究者及び学生を表彰するもので、表彰候補者のうち受賞者はわずか10%程度という大変栄誉のある賞であり、伊藤准教授にとっては4度目の受賞となる快挙である。
 本研究は、鶴岡高専と物質・材料研究機構(NIMS)との間に締結されたMoUに基づき、伊藤准教授がNIMSへ派遣された2年間の研究成果(2016年度にRSC Advancesへ掲載、2019年度に ACS Applied Energy Materialsへ掲載。いずれも国立高専研究情報ポータルにて公表)を、さらに深めたチャレンジングな研究であり、燃料電池研究における材料設計の新たな指針を打ち出したものであるとともに、伊藤准教授のNIMSへの派遣期間終了後に、2018年度から2020年度の3年間にわたって、教員及び学生のNIMSへの派遣を支援するNIMS連携拠点推進制度により実施された協働研究成果をまとめたものである。

発表テーマ名(日本語):「欠陥構造シミュレーションを用いたSOFCアノード層への酸化物助触媒添加による活性サイトの設計」

発表テーマ名(英語):「Design of active site on anode by adding oxide promoter into SOFC anode layer using the defect structure simulation」



図

ポスター
ポスター

表彰状
表彰状