産学官連携成果

産学官連携成果

 産学官連携・知的財産活動に係る成果事例について、以下の分類ごとに選定し紹介しています。
  分類A: 特許のロイヤリティ・ 特許の商品化・寄付講座・ベンチャー設立
  分類B: 地域活性化、町おこし・地域資源活用・産業拠点形成
  分類C: 大型外部資金
  分類D: 人材育成 

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事例紹介

成功事例分類
分類C:大型外部資金
タイトル
高専版 ICT農業 活用・普及プロジェクト
サブタイトル
ICT技術で農業の未来を拓く!
氏名
神田 和也
学校名
鶴岡工業高等専門学校
所属学科等
創造工学科 電気・電子コース
職名
教授
プロフィール写真
共同研究者
千葉慎二(仙台高専)、白石和章(鳥羽商船)、村上幸一(香川高専)、吉田晋(阿南高専)
本文
1.研究背景
 日本の農業を取り巻く環境は、高齢化が進み、後継者不足で厳しいと言われているが、中小規模程度の農家にICT化を図ることで、効率化・高品質化が進み発展の可能性は大きい。農業は極めて融合複合的で、情報通信、電気電子、センシング、ウェブサーバ、土壌、メカトロニクス、画像処理など多岐にわたっている。
 高専の「ものづくり力」、スケールメリット、ネットワーク力により、解決することが期待されている。

(1)異分野融合共同研究事業・補完研究に採択
 鶴岡高専、仙台高専、鳥羽商船、香川高専、阿南高専、合資会社次世代技術でコンソーシアム「全国KOSEN ICT農業研究会」を設立し、名古屋大学、一般社団法人ALFAE、長岡技術科学大学と連携し、農林水産省・農研機構・生研センター「異分野共同研究事業」にて研究課題「情報入力・通信環境機能を備えた低価格センサーシステムの全国圃場への導入と共通データベース・情報共有システムの構築による実証試験」で補完研究事業を遂行している。
 補完研究では、低価格センサーの開発と実証試験がミッションであり、平成26年度~28年度の3 ヵ年で社会実装に向けて普及モデルを構築する予定である。

図1 研究体制

          図1 研究体制図

(2)
高専ネットワークのミッション
 農業ICT化において、生育環境情報、生体生育情報、農作業者情報の収集が必須であり、日本農業の大半を占める中小規模農家に普及するためには、低価格化が重要なポイントとなる。
 そこで、低価格な生育環境情報センサー、生体生育情報センサー、農作業者情報センサーを試作開発し実証試験を実施する。また、データ収集・解析用のクラウドシステムを構築する。以上の項目について、全国規模で実証試験を展開する。
 特に、生育環境情報センサーである「簡易ウェザーステーション」は、必要性が高く、2万円台の価格帯を目指し、センサ-部、通信部、電源部を役割分担し、開発を進めている、さらに、検定付気象観測装置等と併設しトレーサビリティしながら全国15以上の圃場で実証試験を実施している。

図2 研究内容ポンチ絵

          図2 研究内容

2.
今後の展開
 全国レベルの大規模実証試験を行われた例はなく、新規性・先導性・優位性を有する。本プロジェクトが成功すれば、事業化へ発展する可能性を判断できる。
 農業ICTの普及は国家戦略の一つであり、地方においても、高齢化・就農対策の切り札として期待されており、行政施策とも整合性がとれている。
 そのため、コンソーシアム構成機関である5高専を含め、20高専にネットワークを拡充する予定である。

添付
特許出願番号

意匠登録番号

電話
0235-25-9095
E-Mail
kanda*tsuruoka-nct.ac.jp
ホームページ
http://ict-agri-nit.jp/    http://interactjp.org/
掲載年度
2015年度