産学官連携成果

産学官連携成果

 産学官連携・知的財産活動に係る成果事例について、以下の分類ごとに選定し紹介しています。
  分類A: 特許のロイヤリティ・ 特許の商品化・寄付講座・ベンチャー設立
  分類B: 地域活性化、町おこし・地域資源活用・産業拠点形成
  分類C: 大型外部資金
  分類D: 人材育成 

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事例紹介

成功事例分類
分類A:特許のロイヤリティ等
タイトル
微細気泡を用いた地域イノベーションに関する研究開発
サブタイトル

氏名
秦 隆志
学校名
高知工業高等専門学校
所属学科等
物質工学科
職名
准教授
プロフィール写真
共同研究者
西内 悠祐(高知高専・電気情報工学科・准教授)
永原 順子(高知高専・総合科学科・准教授)
多田 佳織(高知高専・総合科学科・講師)

本文
1.研究背景
 「微細気泡を用いた地域イノベーションに関する研究開発」は、高知県の基盤産業である一次産業を活性化し、更にその手法としての製品群を地元企業が具現化・販売することで製造品出荷額等に貢献、総じて県内総生産額の増加を目指して活動しています。
 ここで、一次産業、特に農水産業での課題として現場から提示されたのは、農業では洗浄水の節水、水産業では貧酸素状態の改善であり、これらの課題を解決する手法として微細気泡を用いました。

2.微細気泡とは ?
 微細気泡とは、マイクロバブルや最近ではファインバブルとも呼ばれる凡そ50μm以下の非常に小さな泡(バブル)を指します(写真1)。この微細気泡については近年の研究から通常の気泡とは明らかに異なり、多くの産業に有用な特徴を示すことがわかってきました。特に、先の節水では「微細気泡化による比表面積の拡充から生じる物理的吸着の飛躍的向上」、また貧酸素状態改善については「比表面積の拡充から生じる内包気体の溶解促進」などが有用に作用すると考えられます。
 このような効果は以前から認識されていましたが、なかなか実現には辿り着けませんでした。ここでの大きな問題点は、異物が混在した環境水に対応できる微細気泡発生装置が無かったことによります。そこで高知高専では、この問題を克服した微細気泡発生手法を構築しました。これが今回の「イノベーションの種」となります(権利化済)。

  図1 微細気泡
           写真1 微細気泡

3.
産学官連携(チーム)の構築から課題を克服 !
 基本的構成の把握は進みましたが、この後に重要になってくることは、製品としての具現化と、実際のフィールドでの実証実験になります。これらを乗り越えるためには連携機関の構築が必要になってきます。そこで、高知高専を主体とし、製品として具現化を目指す(株)坂本技研、フィールド試験先として(株)宝照水産、及び高知春野農業協同組合(JA春野)、更に、評価機関として高知県工業技術センターの5機関の産学官チームが構築され、高知県産学官連携産業創出研究推進事業(2011~2013年度:6,000万円)の採択・支援を受け活動をおこない、先の農水産業での課題を克服(地域活性化)することに繋がりました。

4.今後の展開
 現在、開発された微細気泡発生器は、(株)坂本技研において初の自社製品(写真2)として販売され、売り上げの向上と新規採用に繋がり、また、それに伴う高専への実施料納付が始まるなど、各連携機関において相互にWin-Winの関係が構築されています。これら活動が評価され、イノベーションネットアワード2015第4回地域産業支援プログラム表彰において、文部科学大臣賞を受賞することができました。更に、同技術を用いた高知県産業全体の活性化を目的とした高知県を主体とするファインバブル(微細気泡)・イノベーティブクラスター(FBIC)プロジェクトが設立され、より拡大した産学官民連携が始まっています。高知高専はその中心的機関として活動し、高知県の活性化に取り組んでいます。

  
図2 開発された微細気泡発生器
           写真2 開発された微細気泡発生器
添付
特許出願番号
特許第5669031号(WO2012/105536) 超微細気泡発生器               特許第5678385号(WO2012/086685) 流体混合器及び流体混合方法          特願2014-029578 微細気泡発生器
意匠登録番号

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掲載年度
2015年度