注目研究

注目研究

 国立高専の注目研究を、ライフサイエンス、環境・エネルギー、製造技術、材料・装置デバイス、機械、建築・土木、情報・通信、計測・分析、自然・科学、人文・社会の10の分野に分けて紹介します。

 

研究ネットワークについて日本全国に設置された51の国立高専に所属する研究者がネットワークを形成して、さまざまな分野で新産業につながる研究開発を行っています。全国各地で研究している研究者が連携することで、難解な技術問題に対して複合融合的なアプローチを行い、答えを見いだします。

GEAR5.0(研究成果の社会実装を通じた技術者教育の高度化)についてこちらをご覧ください。

事例紹介

研究分野
情報・通信
分類

タイトル
高速・高精度・大規模数値シミュレーションに基づく新しい電磁波デバイスの創出
氏名
園田 潤
学校名
仙台高等専門学校
所属学科等
知能エレクトロニクス工学科
職名
准教授
プロフィール写真
概要
高速・高精度・大規模数値シミュレーションを用いた電磁波解析により、安全に電磁波デバイスを使用するための電磁波可視化システムや、電磁波センシングによる安全・安心社会実現のための高速信号処理やセンサの開発研究などを行っています。
本文
<リアルタイム空間電磁波可視化システム>
 無線通信システムの高度化により、電波干渉による機器の誤作動など電波環境の悪化が問題になっています。本研究では、ビデオカメラで撮影しながら空間の電磁波をシミュレーションし表示するシステムを開発しています。本システムは、Kinectなどの深度センサで撮影されたシーンから高速に数値モデルを構築し、実環境数値モデルと画像処理用プロセッサGPUで電磁波の伝搬散乱を高速解析・表示するものです(H21 立石科学技術振興財団、H2223 科研費 若手B)。
室内における電磁波分布の可視化例

<電磁波解析・センシングによる防災・減災システム>

 東日本大震災以降、河川・護岸堤防や住宅地の地盤など地下構造の把握が必要とされています。本研究では、 GPUを用いた数値シミュレーションにより地下構造を超高速に解析する技術や、新しい原理により地下変位を低コストで測定できるセンサを開発しています。また、これらを東日本大震災の行方不明者捜索に応用しています(H23 電気通信普及財団、H23JST A-STEP探索タイプ、H24H26 科研費 基盤C、特願2013-094452)。

 近年の気象変動により落雷の被害が増大しています。本研究では、落雷被害を軽減するために、雷放電で生じる電磁界からGPUを用いた超高速数値シミュレーションにより落雷を予測するシステムを開発しています(H21パワーアカデミー 萌芽研究、H24H25 JST A-STEP復興促進)。
シミュレーションによる地下断層検出例

<今後の展開>
 我々が開発している技術を様々な分野・問題に適用することを考えています。

その他特記事項

電話
022-391-5616
E-Mail
sonoda*sendai-nct.ac.jp
ホームページ
http://www.sendai-nct.ac.jp/
掲載年度
2013年度