注目研究
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国立高専の注目研究を、ライフサイエンス、環境・エネルギー、製造技術、材料・装置デバイス、機械、建築・土木、情報・通信、計測・分析、自然・科学、人文・社会の10の分野に分けて紹介します。
研究ネットワークについて:日本全国に設置された51の国立高専に所属する研究者がネットワークを形成して、さまざまな分野で新産業につながる研究開発を行っています。全国各地で研究している研究者が連携することで、難解な技術問題に対して複合融合的なアプローチを行い、答えを見いだします。
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事例紹介
研究分野
建築・土木
分類
タイトル
積雪寒冷地における構造体コンクリートの耐久性照査及び劣化予測手法の開発
氏名
権代 由範
学校名
仙台高等専門学校
所属学科等
建築デザイン学科
職名
助教
プロフィール写真
概要
高度経済成長期に社会資本として集中的に整備されたコンクリート構造物の一斉老朽化が懸念されています。本研究では、これら社会資本ストックの延命化を図り有効利用して行くための戦略的な維持管理システムの構築を目指し、構造体コンクリートの耐久性照査や劣化予測手法について様々な視点から研究を進めています。
本文
<塩化物環境下におけるコンクリートの耐久性評価>
寒冷地コンクリートに特有な劣化として古くから凍害が知られていますが、現在でもその劣化事例は後を絶ちません。本研究では、凍害を始めとする多くの劣化が外的劣化因子の浸透・拡散に起因することに着目し、コンクリートの透過性を指標とする耐凍害性評価試験を開発しました。現在、その試験技術の有用性について多角的な検討を行っており、これまでに、コンクリートの透過性と凍害による劣化進行速度の間に強い相関性が認められることを明らかにしています。
透気係数とスケーリング量の関係
<応力場を考慮した構造体コンクリートの劣化機構>
実構造物に作用する常時応力を室内試験で再現するシステムを開発し、これまで殆ど行われてこなかった応力作用状態にあるコンクリートの耐久性能試験を進めています。これまでに、コンクリート強度に対する導入応力の割合が増加することで劣化の進行は著しくなり、一般的な性能試験とは劣化進行速度が大きく異なることを明らかにしました。またマイクロクラックの発生性状や気泡特性にも変化が見られ、劣化進行速度に多大な影響を及ぼすことを明らかにしています。
応力強度比と凍害による劣化進行
<今後の展開>
評価試験技術の開発や劣化進行メカニズムの解明は、より体系的で高精度な耐久性照査や劣化予測手法の確立に繋がるとともに、コンクリート構造物の効率的改修時期の推定をも可能とします。本研究では持続可能な社会の実現を目指し、今後、さらに詳細な実験・解析を進めていきます。
寒冷地コンクリートに特有な劣化として古くから凍害が知られていますが、現在でもその劣化事例は後を絶ちません。本研究では、凍害を始めとする多くの劣化が外的劣化因子の浸透・拡散に起因することに着目し、コンクリートの透過性を指標とする耐凍害性評価試験を開発しました。現在、その試験技術の有用性について多角的な検討を行っており、これまでに、コンクリートの透過性と凍害による劣化進行速度の間に強い相関性が認められることを明らかにしています。
透気係数とスケーリング量の関係
<応力場を考慮した構造体コンクリートの劣化機構>
実構造物に作用する常時応力を室内試験で再現するシステムを開発し、これまで殆ど行われてこなかった応力作用状態にあるコンクリートの耐久性能試験を進めています。これまでに、コンクリート強度に対する導入応力の割合が増加することで劣化の進行は著しくなり、一般的な性能試験とは劣化進行速度が大きく異なることを明らかにしました。またマイクロクラックの発生性状や気泡特性にも変化が見られ、劣化進行速度に多大な影響を及ぼすことを明らかにしています。
応力強度比と凍害による劣化進行
<今後の展開>
評価試験技術の開発や劣化進行メカニズムの解明は、より体系的で高精度な耐久性照査や劣化予測手法の確立に繋がるとともに、コンクリート構造物の効率的改修時期の推定をも可能とします。本研究では持続可能な社会の実現を目指し、今後、さらに詳細な実験・解析を進めていきます。
その他特記事項
電話
022-381-0297
E-Mail
gondai*sendai-nct.ac.jp
ホームページ
掲載年度
2013年度